設立
- 不動産協会が社団法人として発足したのは、昭和38年3月4日でした。もともと、この協会の前身は、昭和9年、不動産に関する調査研究を目的として設立された不動産懇談会(任意団体、昭和16年に不動産協会と改称)であり、東京都の地価調査などで多くのすぐれた実績をあげてきた、業界でもっとも長い歴史と伝統をもつ団体でした。
- 社団法人として発足した当時-昭和30年代後半は、わが国の経済成長がいよいよ本格化し、人口・産業の大都市集中を背景にしためざましい都市の発展のもとで、不動産業界が大きく成長した時代でした。この時代以降、不動産業の社会的比重は急速に大きなものとなり、土地・住宅の供給・流通・経営といった経済活動には、社会一般から大きな期待がかけられ、同時に、これらの事業活動に対する法律・制度・行政も次々に整備されてきました。
- そこで、業界の一流企業をもって構成された当協会にも、こうした新しい時代に即応して、団体としての活動をより強化しようという動きが出てまいりました。
- このような状況のもとで、昭和37年秋、日本生産性本部主催による米国都市産業開発視察団が組織され、その参加者の間で、不動産協会の社団法人化が急速に推進されることとなったのであります。その活動目的は、各会員社が団結して力を合わせ、わが国の土地住宅および都市政策に協力し、住宅難の解消、都市問題の解決などに寄与するとともに、業界の先頭に立ってその発展に貢献しようということにありました。
- 以来、当協会は、この目標を掲げ続け、さまざまな時代の局面において常に最大の努力と精進を重ね、社会の信頼に応えてきたのであります。
不動産協会のあゆみ(1934-2018)
年 | 不動産協会のあゆみ |
---|---|
1934 | 不動産懇談会発足(1941不動産協会と改称) |
1963 | 不動産協会、社団法人設立許可(理事長・江戸英雄 三井不動産社長) |
1966 | 経団連加盟 |
1967 | 住宅宅地・都市政策における民間ディベロッパーの活用を意見具申 |
1968 | 日本高層住宅協会、社団法人設立認可(理事長・瀬山誠五郎 住友不動産社長) 建築基準法改正・都市再開発法制定について意見を提出 |
1973 | アフターサービス規準制定(※高住協・不動協) 「民間ディベロッパー行動綱領」制定(※不動協・高住協など4団体) |
1975 | 住宅宅地供給促進対策の策定。以後も具体的対策を提言 |
1977 | アフターサービス規準改定(※高住協・不動協) 日本高層住宅協会理事長に安藤太郎氏(住友不動産社長)就任 |
1979 | 都市再開発の推進方策について提言 |
1981 | 土地税制懇談会「土地税制に関する提言」とりまとめ |
1986 | 借地・借家法改正に関する意見を提出 |
1989 | 大都市地域における都市型住宅の供給促進策を提言(※高住協) |
1990 | 「首都圏供給動向調査」開始(※高住協) 不動産協会理事長に坪井東氏(三井不動産会長)就任 大都市圏勤労者の住宅確保対策について提言(1992に2次提言) |
1992 | 土地保有税の抜本的見直しを要望。以後も精力的に要望活動を継続 |
1993 | アフターサービス規準改定(※高住協・不動協) |
1994 | 土地・住宅関連の規制緩和等について要望 定期借地権住宅の普及について提言 |
1995 | 長期修繕計画作成指針策定(※高住協。2002に改訂) 都心居住の推進について提言(1997に2次提言) 「高齢化対応集合住宅検討委員会報告書」発表(※高住協) |
1996 | 坪井理事長急逝、後任理事長に田中順一郎氏(三井不動産社長)就任 マンション建替え促進方策について提言 地価抑制から土地の有効利用促進への土地政策転換を提言 |
1997 | 日本高層住宅協会理事長に髙城申一郎氏(住友不動産会長)就任 「不動産業における環境自主行動計画」策定(1998及び2001・2006に改訂) 「不動産業の21世紀ビジョン」と「企業行動理念」を決定 |
1998 | インターネットで新築分譲マンション案内開始(※高住協) |
1999 | 不動産証券化活用方策調査報告書とりまとめ |
2000 | 「新たな都市・住宅ビジョン」策定 住宅品質確保法施行、アフターサービス規準改定(※不動協・高住協) |
2001 | 不動産協会、日本高層住宅協会が統合、理事長に田中順一郎氏(三井不動産会長)就任 住宅金融公庫改革に対し要望 都市再生推進のための規制改革等について意見を提出 |
2002 | 資産デフレ問題研究会政策提言「資産デフレからの脱却」とりまとめ 土地・住宅税制の抜本改革を要望 |
2003 | 理事長に髙城申一郎氏(住友不動産会長)就任 引き続き、土地・住宅税制の抜本改革を要望 |
2004 | 「不動産分譲事業における個人情報保護に関する留意事項」策定 |
2005 | 理事長に岩沙弘道氏(三井不動産社長)就任 |
2006 | 耐震強度偽装事件に対し、マンションの信頼回復のため取り組むべき事項に関する申し合わせを決定・実施、建築基準法等の一部改正法成立 |
2007 | 「グローバル経済下における不動産のあり方懇談会報告書」を発表 事業継続計画(オフィスビル賃貸事業用)ガイドラインを策定 |
2008 | オフィスビルの地球温暖化対策目標を充実(環境自主行動計画第5版) |
2009 | 「新築分譲マンションにおける環境自主行動計画」を策定 |
2010 | 住宅・都市分野の成長のための「都市未来戦略」を提言 「不動産協会低炭素型まちづくりアクションプラン」を策定 |
2011 | 理事長に木村惠司氏(三菱地所会長)就任 「不動産協会 電力対策自主行動計画」を策定 資産デフレに関する研究報告書とりまとめ |
2012 | 一般社団法人へ移行 「都市の防災機能を高めるために不動産業の果たすべき役割研究会報告書」とりまとめ |
2013 | 「不動産業環境実行計画 ~サステナブルなまちづくりにむけて~」を策定 50周年シンポジウムを開催 「不動産協会 企業行動理念」を改定 |
2014 | 「不動産業環境実行計画」の数値目標を改定 |
2016 | 「大都市および住生活のあり方に関する提言」とりまとめ 「不動産業環境実行計画」の新築オフィスビル、新築分譲マンションの数値目標を一部改定 |
2017 | 理事長に菰田正信氏(三井不動産社長)就任 |
2018 | 「AI・IoT等、新技術の活用とまちづくりのあり方 調査報告」とりまとめ |
2019 | 「オフィスの未来に関する調査」とりまとめ |
2020 | 「水害等の災害に備えるための都市・住宅の強靭化」研究会報告書とりまとめ 「Withコロナ・Afterコロナにおける国土構造・都市構造のあり方に関する研究会」中間とりまとめ報告書 とりまとめ |
2021 | 「不動産業における脱炭素社会実現に向けた長期ビジョン」策定 「不動産業環境実行計画」の改定 |